VW、会計基準の新ルール適用で減益に

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)が26日発表した2018年1~3月期(第1四半期)決算の営業利益は42億1,100万ユーロとなり、前年同期から3.6%減少した。新モデル投入コストのほか、金融商品に関する国際会計基準(IFRS)の新ルールが今年から適用された影響で金融派生商品の評価額が引き下げられたことが響いた。IFRSの新ルールを除いた調整ベースでは小幅ながら増益となった。

売上高は3.6%増の582億2,800万ユーロ。税引き前利益は44億7,700万ユーロで、2.5%減少した。同利益が営業利益よりも大きいのは、中国合弁の利益はVWの営業利益に含まれず、金利収入として税引き前利益に計上されるため。

営業利益を部門別でみると、主力のVWブランド乗用車は1.2%増の8億7,900万ユーロとやや拡大した。販売増と生産コストの削減が増益につながった。スペイン乗用車ブランドのセアトは51.4%増の8,500万ユーロと大幅に伸びた。乗用車の主要ブランドはすべて増益を確保し、商用車部門も9.1%の伸びを記録した。

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