バイエルのモンサント買収、米司法省が承認

製薬・化学大手の独バイエルは5月29日、米農業化学大手モンサントを買収する計画が米司法省から条件付きで承認されたと発表した。これによって同計画はメキシコとカナダを除くすべての国・地域で承認され、実現がほぼ確定。バイエルは約2カ月後に買収手続きを完了できると見込んでいる。

バイエルは2016年9月、モンサントを最大660億ドルで買収することで合意した。両社はグローバルに事業を展開していることから、買収実現には多くの国・地域の承認を得る必要がある。

最大の難関と目されていたのはEUと米司法省の審査。EUの欧州委員会は3月に条件付で承認したことから、残る米司法省の決定に注目が集まっていた。同省は今回、バイエルが時価およそ90億ドル相当の事業を独化学大手BASFに売却することを条件にモンサント買収を認めた。バイエルは農薬・種子事業の一部とデジタル農業事業をBASFに譲渡することになる。

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