EU新車販売が8月に急増、新排ガス試験導入前の特需で

欧州自動車工業会(ACEA)が19日発表したEU(マルタを除く27カ国)の8月の新車販売(登録)台数は113万4,288台となり、前年同月から31.2%増加した。EUで9月に乗用車の新たな排ガス試験が全面的に導入されるのを前に、同試験に対応していない車両の販売が急増したことで大きく伸びた。

同時に発表された7月の販売台数は前年同月比10.5%増の127万7,074台。1~8月の累計は前年同期比6.2%増の1,086万953台となった。

EUでは「国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)」と呼ばれる検査方式の排ガス試験実施が9月1日付ですべての新車に義務付けられた。8月はメーカーがWLTPに対応していない車種をさばくため、大幅に値引きしたことで販売台数が押し上げられた。

8月の販売を国別でみると、減ったのはスウェーデンだけ。主要市場はドイツが24.7%、フランスが40%、イタリアが9.5%、英国が23.1%、スペインが48.7%の幅で増えた。

欧米の主要メーカーはダイムラーを除いて増加。特にルノーが57.8%増、フォルクスワーゲン(VW)が41%増と好調だった。日本勢はトヨタが19.4%増、日産が44.7%増、ホンダが20.8%増となった。

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