高級車大手の独BMWが、英国のEU離脱(ブレグジット)直後に英工場の操業を一時停止する。英ニュース専門局スカイ・ニュースが18日に報じ、同社が追認したもので、広報担当者は英国が通商協定を結ばずにEUを離脱する懸念を踏まえた措置だと説明している。
英国では自動車大手のジャガー・ランドローバーもブレグジットを理由に人員整理と生産調整を打ち出すなど、2016年の離脱決定の影響が金融以外の分野でも鮮明化し始めている。
BMWは英オクスフォード工場で小型車「ミニ」を生産している。英国が通商協定を締結できずにEUを離脱する「無秩序離脱」が現実になると、EU~英国間の物流がストップしEU製部品を英工場に輸送できなくなる恐れがあるため、同社は同工場のメンテナンスを例年の夏季から離脱年の19年は春へと前倒しする。期間は4月1日から4週間。無秩序離脱の可能性は低いとみているものの、念のために前倒しを決めたと説明している。