欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/7/21

西欧

VW、米工場で新型SUVを生産

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は14日、米テネシー州のチャタヌーガ工場で2016年末から新しい中型SUVを生産すると発表した。また、北米市場向けプロジェクトを統括するための研究開発・プランニングセンターを設置し […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は14日、米テネシー州のチャタヌーガ工場で2016年末から新しい中型SUVを生産すると発表した。また、北米市場向けプロジェクトを統括するための研究開発・プランニングセンターを設置し、顧客ニーズに現地で迅速に対応できる体制を整える。今回の投資は2018年までの成長戦略の一環に位置付けられる。

VWは同モデルの生産に向け総額で約9億米ドルを投資する計画で、このうち約6億米ドルをチャタヌーガ工場に充てる。新モデルの生産によりチャタヌーガ工場では約2,000人の新規雇用を見込んでいる。また、研究開発・プランニングセンターには約200人のエンジニアを配置する予定。

VWは米国市場の販売を2018年までに80万台に拡大する目標を掲げている。また、2014~18年に米国およびメキシコ事業に70億米ドル以上を投資する計画。

チャタヌーガ工場では現在、「パサート」を生産している。中型SUVは同工場で生産する2番目のモデルとなる。同モデルは2013年の北米国際モーターショー(デトロイト)で初公開したスタディモデル「クロスブルー」をベースに北米市場向けに開発した。

一方、独経済誌マネージャー・マガジン(電子版)は17日、VWが伊フィアットの買収を検討していると報じた。フィアットの筆頭株主であるエルカーン、アニェッリ両家は収益力の高い高級スポーツ車ブランド「フェラーリ」に集中するため、フィアットから撤退したい考えで、すでにVWのピエヒ監査役会長と協議を行っているという。ただ、両社は報道内容を否定している。