ロシア原子力公社(ロスアトム)はこのほど、中国核工業集団(CNNC)と上海近郊の田湾原子力発電所の第7、第8号機建設の一括請負契約を結んだと発表した。同時に遼寧省の徐大堡原発の第3、第4号機の技術プロジェクトも受注した。ロシアと中国は原子力産業で提携を深めることで合意しており、両契約はその一環となる。
田湾原発は原子力分野で最大の中ロ提携事業。1、2号機と3、4号機はロスアトムが納入しており、それぞれ2007年と昨年に商業運転を開始した。建設中の5、6号機には中国産原子炉が採用された。ロスアトムへの7、8号機の発注については、昨年6月のプーチン大統領と習近平国家主席の会談で合意していた。21年に着工し、26~27年の稼働開始を予定する。
徐大堡原発プロジェクトは2010年にスタートしたが、福島の原発事故を受けて一時中断した。14年に当局の建設認可が下り、16年に中国核工業建設集団(CNEC)の子会社が1、2号機の建設を受注した。