Anheuser-Busch InBev:ビール最大手インベブ、アジア子会社の上場を再申請

ベルギーに本社を置くビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は12日、アジア太平洋地域を統括する子会社バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPACが香港取引所に上場を再申請したと発表した。7月に上場を中止したばかりだが、債務削減に向けた資金調達には上場が必要として、計画を復活させた。

インベブは同子会社の上場について「市場環境を取り巻く様々な要素」を考慮した上で、実際に実施するかどうかを決めるとしている。

バドワイザー・ブリューイングは7月19日に香港証券取引所に上場し、最大98億ドルを調達する計画で、実現すれば5月に上場した米配車サービス大手ウーバーテクノロジーズの81億ドルを抜き、今年最大の新規株式公開(IPO)となるはずだった。しかし、市況の悪化などを理由に、直前にIPOを中止していた。

インベブは2016年に英SABミラーを買収したことで債務が拡大。18年末時点の債務は約1,250億ドルに上った。バドワイザー・ブリューイングのIPOは、債務圧縮の資金を調達することを主眼としている。

同社はIPO中止決定後に、豪州子会社カールトン・アンド・ユナイテッド・ブルワリーズをアサヒグループホールディングスに160億豪ドル(約1兆2,000億円)で売却することで合意したが、さらなる資金調達には同上場計画の実施が必要と判断したもようだ。

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