トルコ中央銀行は16日、主要政策金利である7日物レポ金利を0.75ポイント引き下げ、11.25%に設定した。利下げは5会合連続。インフレを抑えながら景気を拡大するため、下げ幅は低めにとどめた。
同国の2019年12月のインフレ率は11.8%だった。ピーク時の18年10月(25.2%)からは大幅に改善したものの、前々月(8.6%)からは2カ月連続で上昇している。一方、7~9月期の国内総生産(GDP)伸び率は0.9%となり、3四半期ぶりのプラス成長を記録した。
中銀は声明で、投資需要は依然弱いが、財政状態の改善と低インフレの維持により経済回復が持続すると指摘。現行の金融政策は予想されるディスインフレの傾向と一致しているとする従来の見解に沿って、インフレ期待の抑制に向けて引き続き慎重な金融政策をとる方針を示した。
中銀は昨年7月、2年10カ月ぶりの利下げを実施し、政策金利を24%から19.75%に引き下げた。その後も9月、10月、12月と追加利下げを実施。7月から今月までの利下げ幅の合計は12.75ポイントに達している。