新型コロナウイルスの感染拡大が続くイタリアで、2020年に大幅なマイナス成長となることが確実視されている。経営者団体のイタリア産業総連盟は3月31日、今年の国内総生産(GDP)が前年比6%減になるとの予測を発表。グアルティエーリ経済財務相は1日、同予測は「現実的だ」と述べた。
イタリアの19年の成長率は0.3%。政府は当初、20年は0.6%に拡大すると予想していた。しかし、2月末から新型コロナの感染が急激に広がり、欧州で最も深刻な状況となっている。
イタリア産業総連盟の予測は、こうした情勢を受けたもの。グアルティエーリ経済財務相は地元紙とのインタビューで、「残念ながら、この予想は現実的だ」と述べた。
イタリア政府は3月、250億ユーロ規模の経済対策を発表したが、これを上回る追加対策を4月中に決める見込み。グアルティエーリ経済財務相は、景気は厳しい状況が続くが、「急回復を目指す」としている。
政府は4月末までにGDPの最新予測を公表する予定だ。