英化学大手のイネオスは3月31日、新型コロナウイルス感染拡大に伴って需要が急増している手指消毒剤を生産する工場をフランスに新設すると発表した。同社は先ごろ、英国とドイツに同工場を開設すると発表したばかり。欧州で手指消毒剤が不足していることから、10日以内に新工場を開設し、増産を進める。
同社はアルコール系消毒剤の原料となるエタノールとイソプロパノールを生産してきた。欧州で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化していることから、培ったノウハウを生かしてアルコール系手指消毒剤の生産に着手することを決定。ドイツ、英国に10日以内に工場を開設すると3月24日に発表していた。仏での工場設置により、生産拠点は3カ所に増える。
英、独工場の月産能力は100万本で、医療機関や学校、薬局、スーパーなどに供給する。イネオスは同日、両工場がすでに稼働を開始したことを明らかにした。