スイス製薬大手ロシュは17日、新型コロナウイルス感染者の血液中に含まれる抗体を検出する検査キットを5月上旬に発売すると発表した。新型コロナ感染後に体内で作られる抗体の有無を調べ、免疫を獲得した人物を特定して外出制限措置などの対象から除外することで、経済活動の再開を促すことが可能になる。
ロシュによると、同社の検査キットは血液サンプルを使って抗体の有無を確認。十分な量の抗体を持っているかどうか判別する。
5月上旬からEU加盟国およびEUの安全性能基準である「CEマーク」を承認している国に向けて出荷を開始する。現在、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を申請しており、6月までに検査キットの月間生産能力を数千万個まで引き上げる計画という。
新型コロナウイルスの抗体検査キットは米医薬品大手アボット・ラボラトリーズ、米医療機器メーカーのベクトン・ディッキンソン、イタリアのディアソリンなどがすでに発売するか、近く発売を計画している。