スポーツ用品大手の独アディダスは14日、政策金融機関ドイツ復興金融公庫(KfW)と民間銀行から協調融資を受ける計画が政府に承認されたと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて今後の資金繰りに不安があることから、総額30億ユーロの融資を取り付けた。新型コロナ危機に伴い政府の支援を受けるDAX(ドイツ株価指数)採用企業は同社が初めて。
30億ユーロの融資のうち24億ユーロをKfWが引き受ける。残り6億ユーロはみずほ銀行、ウニクレディト、バンク・オブ・アメリカ、シティバンク、ドイツ銀行、HSBC、スタンダード・チャータード銀行の7行が分担する。
アディダスは融資を受ける条件として配当を見合わせることを確約した。また、自社株買いと役員報酬の棚上げを決議した。
同社は新型コロナの流行を受けて、主要な販売チャンネルである小売店の休業に直面。東京オリンピックが延期されたこともあり、今年は大幅な減収が予想されている。