欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2020/5/11

EU情報

独憲法裁がECBの量的緩和を問題視、独中銀の国債購入停止も

この記事の要約

独憲法裁が問題視したのは、ECBが2015年から実施している量的金融緩和のうち、ユーロ圏の国債を各国の中央銀行を通じて買い取る措置。

量的金融緩和をめぐっては、ドイツの学者らが重債務国の放漫財政を助長するもので、EU基本条約に定められたECBの権限を逸脱するなどとして反発し、独憲法裁に提訴。

欧州司法裁は18年に合法とする判決を下したが、独憲法裁が再び判断することになっていた。

ドイツの連邦憲法裁判所は5日、欧州中央銀行(ECB)が実施している量的金融緩和策の一部に問題があるとの判断を示した。ECBが3カ月以内に量的緩和の妥当性を立証できない場合は、独連邦銀行(中央銀行...