欧州委員会は13日、オランダ政府が新型コロナウイルスの影響で旅客が急減し、経営難に陥っている欧州航空大手エールフランスKLMのオランダ部門であるKLMオランダ航空に34億ユーロの支援を実施することを承認したと発表した。新型コロナ危機対策として決めた国家補助に関するルールの緩和策に基づき、緊急承認した。
オランダ政府は6月26日、KLMに10億ユーロを直接融資するほか、同社が国内外の11銀行から受ける24億ユーロの融資の90%を保証すると発表していた。
EUでは企業に対する補助金交付を厳しく制限しているが、新型コロナ危機に際しては柔軟に運用することを3月に決定。加盟国が資金繰りに行き詰まりつつある企業に緩やかな条件で補助金を交付できるようにしている。
欧州委は航空会社の旅客は徐々に回復しているものの、KLMの資金繰りが厳しい状況にあり、業務継続には公的支援が必要として、同措置を承認した。