EU統計局ユーロスタットが7月30日に発表したユーロ圏の6月の失業率は7.8%となり、前月の7.7%から0.1ポイント上昇した。失業率の上昇は3カ月連続。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、じりじりと雇用が悪化しつつある。(表参照)
5月の失業率は速報値で7.4%となっていたが、7.7%に修正された。EU27カ国ベースの6月の失業率は前月を0.1ポイント上回る7.1%。主要国はスペインが15.6%、イタリアが8.8%、フランスが7.7%、ドイツが4.2%となっている。
6月の失業者数は、ユーロ圏が前月を20万3,000人上回る1,268万5,000人、EUが同28万1,000人増の1,502万3,000人と推定されている。
ユーロ圏の失業率悪化は、経済の大きな落ち込みと比べて小幅にとどまっている。各国が雇用助成制度を導入していることや、失業しながらも求職活動をしていない人が多く、完全失業者として勘定されていないことが背景にある。このため、実際の失業者は統計を上回っている可能性がある。