ポーランドの電気自動車(EV)開発製造会社、エレクトロモビリティ・ポーランド(EMP)が7月28日、同国初となる国産EVの試作車両をネット上で公開した。同車両の制作費は3,000万ズロチ(680万ユーロ)で、生産体制整備の投資額は40~50億ズロチを見積もる。国産EVとして国内調達率を5割以上確保し、2023年に生産開始する計画だ。現時点ではEVの仕様や生産拠点については明らかにしていない。
EMPは国内の平均的所得層が購入可能なEVの開発・製造に取り組む。モデル名は「イゼラ(Izera)」で、今回はSUVとハッチバックの2種類を公開した。計画によると、フル充電での航続距離は400キロメートル、時速0~100キロメートルの加速性能は8秒未満を目指す。当初の年産台数は約10万台で、その後年20万台に引き上げる計画だ。全体で約3,500人の雇用を予定する。
EMPは2016年10月、政府系エネルギー大手4社のエネア、エネルガ、ポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(PGE)、タウロン・ポルスカ・エネルギアにより出資比率各25%の合弁会社として設立された。モデル開発には独EDAGエンジニアリングと伊トリノ・デザインが協力している。