セルビアの複合企業デルタホールディングが今年、電子商取引(EC)サービスに進出する。新たに創設したECプラットフォーム「アナナス」に向こう5年間で1億ユーロを投資し、バルカン地方のオンラインマーケット大手となることを目指す。6月末をめどに第1弾としてセルビアでサービスを開始し、その後クロアチアなど旧ユーゴスラビア諸国とアルバニアに進出する考えだ。
デルタは大手サプライヤーなどとの提携で多様な商品を提供し、バルカン地方の消費者が「アマゾン」や「アリエクスプレス」のような世界的ECプラットフォームに比肩するショッピング体験を楽しめるマーケットプレイスを構想している。
デルタは農産物、食品加工、不動産、卸売りの4つの事業を展開し、従業員は約4,500人。2020年の売上高は前年比2.2%減の5億1,120万ユーロ、営業利益は7.5%増の4,650万ユーロだった。向こう5年間で事業成長に50億ユーロを投資する計画だ。