欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/20

総合 – 欧州経済ニュース

ユンケル次期委員長、新委員候補を入れ替え

この記事の要約

欧州委員会のユンケル次期委員長は15日、新たな委員の候補と担当分野の入れ替えを発表した。エネルギー同盟担当の副委員長に指名されていたスロベニアのブラトゥシェク前首相に代わって、同国のブルツ副首相を起用し、運輸政策を担当さ […]

欧州委員会のユンケル次期委員長は15日、新たな委員の候補と担当分野の入れ替えを発表した。エネルギー同盟担当の副委員長に指名されていたスロベニアのブラトゥシェク前首相に代わって、同国のブルツ副首相を起用し、運輸政策を担当させる。運輸担当の委員候補だったスロバキアのシェフチョビチ氏、エネルギー同盟担当副委員長に横すべりする。

ユンケル次期委員長は9月、ブラトゥシェク前首相をエネルギー同盟担当の副委員長に任命した。ところが、欧州議会の公聴会で資格が疑問視され、承認されなかったことから、同氏は9日に辞退を表明。これを受けてスロベニア政府は、ブルツ副首相を代わりの候補に選んでいた。

ブルツ副首相を空席のエネルギー同盟担当副委員長に起用しなかったのは、同氏が無名に近い人物で、要職である同ポストにはふさわしくないとの批判を浴びる恐れがあったため、現欧州委員(行政担当)として実績のあるシェフチョビチ氏と担当分野を入れ替えるのが妥当との判断が働いたもようだ。

ブルツ、シェフチョビチ両氏は20日に欧州議会の公聴会に臨む予定。欧州議会は22日の本会議で、全候補を一括した形で最終承認の可否を採決することになっている。