ロシア自動車最大手アフトワズは22日、対ロ経済制裁による半導体部品の供給不足に備えた対策を講じると発表した。米国などの半導体メーカーによる供給制限を見据えたもので、代替措置を早急に講じる方針だ。ロシアは国内で半導体を生産しておらず、主に米国などの外国企業に供給を依存している。
制裁措置により半導体のほか、コンピューター、家電、通信機器など米国の技術を利用する製品の輸入が止まる可能性がある。
アフトワズがこのほど発表した2021年の売上高は前年比10.4%増の28億5,000万ユーロだった。一方、今年の国内の新車販売台数は電子部品の不足や物流の不全、コスト高を反映し、前年比3.3%の伸びにとどまる見通し。昨年の伸び率は前年比4.3%だった。
同社の全生産量の90%以上は国内向けで、残りはモルドバ、ジョージア及びカザフスタンを含む独立国家共同体(CIS)諸国に輸出している。国内における部品の現地調達比率は60%。
同社の株式は仏ルノーが69%、国営ハイテク企業体ロステックが32%を保有している。