EU統計局ユーロスタットが3日に発表したユーロ圏の3月の失業率は6.8%だった。前月から0.1ポイント低下し、統計を開始した1998年4月以降で最低の水準となった。新型コロナウイルスとの共生が進み、経済再開が加速していることで雇用改善が続いている。(表参照)
2月の失業率は速報値で6.8%だったが、6.9%に上方修正された。EU27カ国ベースの失業率は前月を0.1ポイント下回る6.2%。主要国はドイツが2.9%、フランスが7.4%、イタリアが8.3%、スペインが13.5%となっている。
同月の失業者数は、ユーロ圏が前月を7万6,000人下回る1,127万4,000人、EUが同8万5,000人減の1,337万4,000人と推定されている。
ユーロ圏では物価が急上昇する中、雇用環境が改善し、労働市場の需給がひっ迫しつつあることで、賃上げ圧力が強まりそうだ。