プーチン大統領夫妻が離婚を発表した。バレエ公演を観に出かけていた大統領(60)とリュディミラ夫人(55)が6日、その休憩時間に国営放送「ロシア24」のインタビューで明らかにした。理由として、夫人が「公人」の生活に慣れることができないという点を挙げ、双方の合意に基づく決断と強調した。
\バレリーナの踊りの素晴らしさを称賛する内容で始まったインタビュー。しかし、アナウンサーが「離婚のうわさがありますが…」と真偽を確かめる質問をしたのを機に、離婚発表会見となった。
\理由についてプーチン大統領は、大統領という職務により自分は100%公の生活を送っているが、そういう生活ができない性格の人もいる、と語った。リュディミラ夫人も呼応するように、人前に出るのが好きではないと述べ、さらに飛行機に乗るのも嫌いと打ち明けた。すでに、別々の人生を歩み始めているという認識だ。
\大統領に愛人がいるとの憶測に対しては、大統領府報道官が否定するコメントを出した。「大統領の日程表を見れば、(私的な時間などないことは)明らか」としている。
\プーチン大統領夫妻は30年近く連れ添った仲だ。1985年と86年に生まれた2人の娘がある。リュディミラ夫人が公の席に姿を見せなくなったことで、数年来、不仲の噂が絶たなかった。昨年の大統領就任式に出席したことが、わざわざ報道されたほどだ。
\2008年に元オリンピック新体操選手のアリーナ・カバエワさん(30)との交際が報道されたが、双方とも否定。報じた大衆紙は直後に「資金難」を理由に休刊したという。
\果たして、アエロフロートのスチュワーデス時代にプーチン大統領と知り合ったリュディミラ夫人が本当に飛行機恐怖症になったのか、カバエワさんが09年に生んだのが大統領の息子なのか、報道規制の厳しいロシアのこと。真相は明らかになりそうもない。
\ただ、強い男のイメージを押し出してきた大統領が離婚という「挫折」を公に認めたことで人間味が増し、人気があがる可能性が指摘されている。本来離婚を認めていないロシア正教会の高位聖職者も「(離婚を決めた)二人の平安を祈ろう」と呼びかけているほどで、プーチン大統領の政治基盤を揺るがすような影響はなさそうだ。
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