2011/9/14

コーヒーブレイク

チェコ版「養命酒」、国外でも人気

この記事の要約

チェコ有数の温泉保養地であるカロルヴィ・ヴァーリで、12の源泉に次ぐ「13番目の源泉」と言われるハーブリキュールがある。19世紀初めに英国の調合法に基づいて作られ始めたという「ベヘロフカ」がそれだ。製造元の蒸留酒メーカー […]

チェコ有数の温泉保養地であるカロルヴィ・ヴァーリで、12の源泉に次ぐ「13番目の源泉」と言われるハーブリキュールがある。19世紀初めに英国の調合法に基づいて作られ始めたという「ベヘロフカ」がそれだ。製造元の蒸留酒メーカー、ヤン・ベッヒャーは2011年6月期、厳しい市場環境の中で前期比16%の増益を達成した。国内の根強いファンの存在に加えて、国外需要が増えていることが理由のようだ。

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チェコ版「養命酒」とも言えるベヘロフカは、ハーブとオイル、ウォッカが原料。詳細は企業秘密で公開されていないが、ハーブを布袋に入れてウォッカに浸し、成分を抽出した後で水と砂糖を加えて作られる。甘味と苦味が特徴で、食欲増進、消化促進に効くとされる。

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アルコール度数は42度と養命酒よりも高いが、飲み口がさわやかなため、少量をストレートで飲むことも多い。そのほかには、トニックウォーターで割る「ベトン(Becherovka+Tonic Waterの造語だが、チェコ語でコンクリートを意味する)」や、グレープソーダ「トップトピック」割り、チェコ版コーラ「コフォーラ」割りの人気が高いようだ。

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ベヘロフカはヤン・ベッヒャーの主力商品。国内の香草系ビターリキュール市場で32%のシェアを握る。11年6月期は市場が2%縮小する中で販売量を確保し、シェアを1ポイント伸ばした。輸出も9%拡大した。

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自社製品の売上高では4.6%増の2億800万コルナを計上し、1,070万リットル超を出荷した。仕向け先別ではウクライナとロシアが大きく増加した。親会社のペルノー・リカールが展開する「ジェムソン」、「バランタイン」、「アブソルート」、「シーバスリーガル」、「ハバナクラブ」などの輸入販売事業も手がけ、利益の10%を稼ぎ出している。

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