ロシア中央銀行は14日、反体制派の人気ブロガー、ヴラディーミル・ナヴァルニさん（35）が口座を持つ中堅銀行、ビアトカ・バンクの調査を開始した。同行によると、調査は取り調べや家宅捜索ではなく、ナヴァルニさんを含む個人の口座についての照会だったという。
\調査は現地日刊紙の『ベドモスチ』が、ナヴァルニさんが汚職撲滅運動の基金を設置し、募金の受付口座をビアトカ・バンクに開いたと報じた直後に行われた。中銀は、調査の目的をビアトカ・バンクの資金力が十分かどうかを明らかにするためと説明している。しかし、政府寄りのテレビ局がナヴァルニさんのインタビュー番組の放映を急きょ中止したこともあり、反体制運動家への新たな弾圧の始まりではないかとの見方が浮上している。
\ナヴァルニさんは法律家で、国有会社に出資し、これら企業の乱脈経営ぶりを公表したことで有名になった。プーチン氏が大統領に就任しても2年以内に国民の抗議で辞任を余儀なくされると語り、モスクワで行われた3つの大規模デモで重要な役割を果たした。12月の下院選挙の前にもプーチン氏を支える「統一ロシア」を「泥棒と詐欺師の党」と呼び、反体制勢力の思想に大きな影響を与えたとされる。
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