仏自動車大手ルノーのルーマニア子会社ダチアのショーヴェ社長は、4日付けのルーマニア日刊紙『ジアルル・フィナンチアル』に掲載されたインタビューで、自動車産業の生産拠点としてのルーマニアについて、西欧諸国に対しては競争優位性があるものの、モロッコやインド、中国などの新興国との厳しい競争に直面しているとの見方を示した。
\ルーマニアは低廉な人件費を武器にルノーやフォードなどの自動車メーカーや部品メーカーの誘致に成功してきた。ただ、ショーヴェ社長によると、同国では道路や鉄道などのインフラ整備が遅れており、このままではより労働コストの低いアジアやアフリカの新興国に優位性を奪われかねないという。
\ダチアは、ルーマニアの輸出額の10~15%を占める。2012年にはモロッコ北部のタンジェで工場が稼動を開始する予定で、同社の生産能力は現行比50%増の50万台超となる見通しだ。
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