2010/1/27

ハンガリー

ハンガリー議会選、1回目は4月11日投開票に

この記事の要約

ハンガリーのショーヨム大統領は22日、議会総選挙の1回目投票日を4月11日、2回目を同25日とすると発表した。これを受け、各政党は本格的な選挙戦をスタートさせる。各種世論調査では最大野党FIDESZが386議席の3分の2 […]

ハンガリーのショーヨム大統領は22日、議会総選挙の1回目投票日を4月11日、2回目を同25日とすると発表した。これを受け、各政党は本格的な選挙戦をスタートさせる。各種世論調査では最大野党FIDESZが386議席の3分の2をうかがう勢いで、政権交代が確実視される。

\

世論調査機関Medianが1月上旬に実施した調査によると、FIDESZの支持率は43%に上り、政権与党・社会党の14%に大差をつけてリード。これに支持率7%の極右Jobbikが続く。議席獲得に必要な5%を超えたのはこの3党のみで、現在議席を持つ少数政党のハンガリー民主フォーラム(MDF)、自由民主同盟(SZDSZ)は支持率が低迷、議席の維持が困難な情勢だ。

\

ただ、市場ではFIDESZ政権誕生に懸念が強い。同党は現政権の財政緊縮政策を批判し、◇子供手当の増額◇公務員へのボーナス支給復活――などを公約。さらに国内総生産(GDP)比で3.8%に抑制するとした、現政権が成立させた今年の財政赤字計画について、「現政権は税収を過大に見積もっているうえ、中央銀行や国鉄(MAV)などの赤字を考慮していない」などとして、今年の財政赤字はGDP比7.0~7.5%に達するとの見通しを示している。この見通しは政権奪取後の歳出拡大により、財政赤字が膨らむことへの布石を打ったものとみられており、ハンガリーが財政規律を守ることを条件に金融支援を行う国際通貨基金(IMF)は20日、「GDP比7%以上の財政赤字は認められない」との声明を発表、FIDESZの暴走にくぎを刺した。

\

ハンガリーは小選挙区制と比例代表制の並立制。1回目の投票で50%以上の票を獲得する候補が出なかった小選挙区は2回目の投票で上位3人による決選投票が行われるほか、比例区は2回に分けて選出される。

\
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |