2010/2/24

ロシア

シュトクマン・ガス田、欧州にもLNG輸出へ

この記事の要約

天然ガス世界最大手のガスプロムは、バレンツ海のシュトクマン・ガス田で生産する液化天然ガス(LNG)の一部を欧州に輸出する方針を固めた。世界的なLNG需要の低下と、主要仕向け先に想定していた米国で供給過剰となっているため。 […]

天然ガス世界最大手のガスプロムは、バレンツ海のシュトクマン・ガス田で生産する液化天然ガス(LNG)の一部を欧州に輸出する方針を固めた。世界的なLNG需要の低下と、主要仕向け先に想定していた米国で供給過剰となっているため。ガス田の開発を手がけるシュトクマン・デベロップメントのコマーロフ最高経営責任者(CEO)が16日明らかにした。

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シュトクマン・ガス田は米国の消費量6年分に相当する3兆9,000億立方メートルの埋蔵量を誇る世界最大級のガス田。事業母体であるシュトクマン・デベロップメントにはガスプロムが51%、仏トタルが25%、ノルウェーのスタトイル24%をそれぞれ出資する。

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ガスプロムは当初、シュトクマンで生産するLNGの90%を北米に輸出する計画だった。しかし、世界的な景気後退によるガス需要の低迷に加え、米国でシェールガスなど非在来型天然ガスの開発が進み供給過剰状態となっていることなどを受け、欧州にも輸出することを決めた。コマーロフCEOによると、主な輸出先は英国、イタリア、フランスとなる予定だ。ガスプロムは今月5日、2013~14年としていたシュトクマンの生産開始時期を16~17年に先送りすると発表している。

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