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2010/3/17

CIS諸国

国際帝石、アゼルバイジャン領カスピ海域で追加開発

この記事の要約

国際石油開発帝石ホールディングスは9日、英石油大手BPなどと共同開発するアゼルバイジャン領カスピ海域のACG鉱区で、大規模な追加開発計画がアゼルバイジャン政府により承認されたと発表した。国際帝石はBPなどとともに計60億 […]

国際石油開発帝石ホールディングスは9日、英石油大手BPなどと共同開発するアゼルバイジャン領カスピ海域のACG鉱区で、大規模な追加開発計画がアゼルバイジャン政府により承認されたと発表した。国際帝石はBPなどとともに計60億米ドルを投資。2013年後半の生産開始を見込む。

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ACG鉱区はアゼルバイジャンの首都バクーから東に約100キロの地点にあり、グナシリ、チラグ、アゼリの3油田から構成される。今回承認されたのは、「チラグオイルプロジェクト(COP)」と呼ばれる開発計画で、すでに原油生産が行われているグナシリ油田深海部とチラグ油田の中間点で原油を採掘、生産する。

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国際帝石やBPによると、COPの開発で可採埋蔵量は約3億6,000万バレル増加。現状で日量約85万バレルのACG鉱区全体の原油生産量は、100万バレル以上に達すると見込んでいる。またアゼルバイジャン側は、COPの開発で1,800人の雇用が創出されるとみているもようだ。

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COPで生産された原油は、ACG鉱区の他の油田からの原油とともにアゼルバイジャンからトルコの地中海沿岸ジェイハンを結ぶパイプラインを通じて輸出する。

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ACG鉱区は原油推定埋蔵量が50億バレル以上に上るとみられ、世界最大級の油田地帯。国際帝石は02年12月に権益10%を取得した。同社以外の同鉱区開発参画企業の権益比率は、BPが34.1%、米シェブロンが10.2%、アゼルバイジャン国営石油SOCARが10%、ノルウェーのスタトイル・ハイドロが8.6%などとなっており、伊藤忠商事も3.9%を握る。

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