2010/4/14

ロシア

ガスプロム子会社、シンガポールに事務所開設

この記事の要約

天然ガス世界最大手のガスプロムの英子会社で、コモディティや排出権の取引を手がけるガスプロム・マーケティング・アンド・トレーディング(GM&T)は3月29日、シンガポールに事務所を開設したと発表した。急速な経済成 […]

天然ガス世界最大手のガスプロムの英子会社で、コモディティや排出権の取引を手がけるガスプロム・マーケティング・アンド・トレーディング(GM&T)は3月29日、シンガポールに事務所を開設したと発表した。急速な経済成長に伴いエネルギー需要が拡大しているアジア市場においてプレゼンスを強化するのが狙い。

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シンガポール事務所は、アジア・太平洋地域における液化天然ガス(LMG)・石油取引や、京都議定書に基づく温室効果ガス排出削減のためのクリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクトの案件形成などを主な業務とする。従業員数は年内に30~34人を予定している。

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GM&Tで排出権取引部門のトップを務め、今回事務所の代表に就任したアーサー・テイト氏よると、ガスプロムはアジア・太平洋地域で新たなLNGの長期供給契約を締結する考えはなく、当面はサハリン沖の資源開発プロジェクト「サハリン2」の余剰生産分をスポット市場で販売する方針で、すでに中国とインドへの出荷を開始した。特に中国では今後、火力発電所の燃料を石炭から天然ガスに切り替える動きが加速するとみられ、LNG需要の拡大が期待できるという。

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排出権取引事業については「アジアには大きな潜在性がある」として、7~8人の専門スタッフを配置し、案件形成や取引仲介を担当させる考えを明らかにした。

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