2010/6/23

ハンガリー

国営航空マレーヴの経営再建、さらに500億フォリント必要

この記事の要約

ハンガリー政府は、国営航空会社マレーヴの経営再建にさらに500億フォリントが必要とみているもようだ。現地有力日刊紙『Nepszabadsag』が15日、5月末に開かれた同社株主総会の出席者の言葉を引用して伝えた。マレーヴ […]

ハンガリー政府は、国営航空会社マレーヴの経営再建にさらに500億フォリントが必要とみているもようだ。現地有力日刊紙『Nepszabadsag』が15日、5月末に開かれた同社株主総会の出席者の言葉を引用して伝えた。マレーヴは今年3月に国有化され、政府が252億フォリントを注入したばかり。多額の再建費用に、市民の反発を呼ぶ可能性もありそうだ。

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『Nepszabadsag』紙によると、マレーヴは2009年末で513億フォリントの債務超過。その後に公的資金の注入を受けたものの、なお債務超過額は260億フォリントを超えているという。同社の年次報告書を監査した大手会計事務所デロイトも「事業継続には株主の金融支援が必要」と指摘。必要額は秋口までで約60億フォリントに上るほか、借入金のうち82億フォリントはいつ償還を請求されてもおかしくないものと分類しているという。

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一方、マレーヴは株主総会で事業再建に向けた3カ年計画を採択。2012年までに従業員を25%削減するなど3年間で4,880万ユーロの経費を節減しつつ、12年の利用客数を09年比3割増の440万人に伸ばし、12年に2,500万ユーロの営業利益を上げることを目指す。

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ただ、マレーヴの経営難は慢性的で、3カ年計画の実現性は不透明。政府は07年、同社の企業体質と業績の改善を狙って民営化を実施し、ロシアの航空連合エア・ユニオンに売却した。だが、エア・ユニオン自体が経営破たんし、マレーヴも09年決算で約7,000万ユーロの純損失を計上、再国有化を余儀なくされた。(1HUF=0.4JPY)

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