チェコの炭坑大手OKDが、炭鉱開発に向こう5年間で50億コルナ超の投資を計画している。同社のベック社長は6月末の記者会見で、チェコでは石炭が重要なエネルギー供給源となっているとして、「少なくとも2030年まではモラビア北部での採炭事業を継続する」と語った。
\OKDはモラビア北部のカルビナとフリーデク=ミーステク近郊での炭鉱事業に過去2年間で約90億コルナを投資した。この地域の炭田の残存埋蔵量は数十億トンに上り、引き続き採炭に投資する。温暖化ガス排出削減に向けた世界的な動きを背景に化石燃料への風当たりは一段と強まっているが、ベック社長は同社の投資計画が雇用創出にも貢献するとの見解を強調した。
\OKDの09年業績は売上高が前年を3割超下回る353億5,000万コルナ、営業利益が8割減の26億7,000万コルナで、大幅に悪化した。需要減退を受けて採掘量も前年比13%減の1,062万トンに落ち込んだが、今年は50万トンの増産を計画している。(1CZK=4.3JPY)
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