中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2010/7/7

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ルーマニア農業、有機栽培に成長余力

この記事の要約

ルーマニア農業は将来、有機栽培で大きく成長できるとの期待が高まっている。欧州では有機栽培の全粒穀物製品や乳製品の需要が増加しており、ルーマニアの有機栽培農家は今年、ドイツやオーストリア、イタリア、ウクライナ、ロシアに製品 […]

ルーマニア農業は将来、有機栽培で大きく成長できるとの期待が高まっている。欧州では有機栽培の全粒穀物製品や乳製品の需要が増加しており、ルーマニアの有機栽培農家は今年、ドイツやオーストリア、イタリア、ウクライナ、ロシアに製品を輸出する。2月に独ニュルンベルクで開かれたオーガニック見本市「Biofach」では、約2,000万ユーロの契約を締結した。

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ただ、農場経営者は有機製品の生産コストが割高なことや管理に手間がかかることを理由に、有機栽培には消極的だ。現地経済紙『ジアルル・フィナンチアル』によると、国内の有機栽培農家は今年、4,500戸から3,800戸に減少。補助金不足が原因という。

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有機栽培農家の団体「Bio Romania」によると、同国の農地の3分の1が休閑地、3分の1が自給自足用の土地で、実際に商業利用できる土地は残り3分の1に限られている。それでもルーマニアの農地は肥沃で、化学肥料を使用しなくても4,000万人を養えるといわれており、持続可能な農業を目指す他の農業団体は、農地の10%が5年以内に有機栽培に転じると予想する。有機栽培の生産コストは割高だが、有機ハチミツは一般製品に比べ10~15%増、有機の動物性食品(肉、卵、乳製品)は50~100%増の高値で販売できるとし、収益は十分に確保できると見込んでいる。

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