英国の市場調査機関ビジネス・モニター・インターナショナル(BMI)は6月27日、ブルガリアの医薬品市場に関する報告書を発表した。民間消費の低迷と政府の不適切な医療政策が障害となって、同国の医薬品市場は向こう5年間で大きな成長は望めないとしている。
\ブルガリアの国内総生産(GDP)に占める医薬品支出の割合は、欧州の新興国20カ国の中で3位につけているが、国民1人当たりの医薬品支出額は平均を下回っている。報告書は、ブルガリアが高価格帯製品を主力とする新薬メーカーにとってビジネスチャンスに乏しい市場であると指摘。医薬品・ヘルスケア分野におけるビジネス環境番付で欧州新興国20カ国中16位という低評価を下している。
\報告書はまた、国民健康保険基金の赤字は拡大の一途をたどっており、医療制度改革の一環として保険による償還対象となる医薬品が見直されたことで、患者の自己負担が大幅に増加したと指摘。ブルガリア医薬品市場の先行きに懸念を示した。
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