中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2010/8/11

総合・マクロ

トルコ航空、中東欧同業の買収に意欲

この記事の要約

トルコ航空(THY)が、中東欧の航空会社の買収へ積極的に動いている。潜在性の高い中東欧の航空市場で勢力を拡大し、将来的にルフトハンザやエールフランスKLMと肩を並べる欧州のトップキャリアを目指す考えだ。\ THYは200 […]

トルコ航空(THY)が、中東欧の航空会社の買収へ積極的に動いている。潜在性の高い中東欧の航空市場で勢力を拡大し、将来的にルフトハンザやエールフランスKLMと肩を並べる欧州のトップキャリアを目指す考えだ。

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THYは2008年にボスニアのB&H航空の株式49%を取得、その後も中東欧で買収のチャンスをうかがってきた。テメル・コティル最高経営責任者(CEO)は今年5月、ポーランドの日刊紙『ジェチポスポリタ』に対し、同国の国営航空LOTの買収を検討していることを明らかにするとともに、「中東欧の航空業界は再編の余地が大きく、我が社はこの機会を見逃すつもりはない」と述べ、同地域での買収に意欲を見せた。

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現地メディアなどの報道によると、THYはセルビア国営JAT航空とクロアチア航空もターゲットとしているもようだ。JAT航空は厳しい経営状況が続いており、09年は1,650万ユーロの損失を計上。政府は3月にJATを分割して債務を移管し、新たな航空会社を発足させる再建計画を発表した。THYはセルビア政府に対し、新航空会社「エアー・セルビア」を設立し、51%を出資することを提案しているという。

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