ハンガリーの医薬品最大手ゲデオン・リヒターが2日発表した2010年4-6月期連結決算は、税引き前利益が267億7,600万フォリントで前年同期の3.6倍に拡大した。通貨フォリントの下落で金融収支が前年同期の75億フォリントの赤字から90億フォリントの黒字に改善し、大幅増益につながった。
\売上高は737億7,000万フォリントで前年同期比0.8%増にとどまった。しかし、大幅なコスト削減により粗利益で7.1%増の451億フォリントを確保した。営業利益は18.7%増の177億フォリントだった。開発・販売提携先である米フォレスト・ラボラトリーズからのライセンス収入も利益を押し上げる要因となった。
\1-6月期の売上高は前年同期比2.0%増の1,272億2,000万フォリント。ユーロ建てでは5億450万ユーロと9.1%増加したが、フォリントが下落が伸びを鈍らせた。国内売上高は9.1%増の173億2,000万フォリントに拡大した。価格引き下げによる影響はなく、新製品が増収に貢献した。売上全体の8割以上を占める国外売上高は8.1%増の4億4,080万ユーロだった。
\リヒターはこれまで2010年の通年売上見通しを前年並みとしてきたが、ロシアなど独立国家共同体(CIS)や米国、国内での販売が好調なことから、0~5%増に上方修正した。(1HUF=0.41JPY)
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