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2010/8/25

ハンガリー

中興通迅、ハンガリーで通信網構築へ

この記事の要約

中国の通信設備メーカーである中興通迅が、ノルウェーの通信大手テレノールからハンガリー移動通信網の構築業務を受注した。取引規模は公表されていないが、英『フィナンシャル・タイムズ』紙によると、2億ユーロに上るもよう。新しい通 […]

中国の通信設備メーカーである中興通迅が、ノルウェーの通信大手テレノールからハンガリー移動通信網の構築業務を受注した。取引規模は公表されていないが、英『フィナンシャル・タイムズ』紙によると、2億ユーロに上るもよう。新しい通信規格LTEの整備も契約に含まれており、中興通迅にとっては今後の事業を伸ばす大きなステップとなりそうだ。

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同社が今回受注したのは、第2、第3世代移動通信網および第4世代規格への橋渡しと言われるLTE規格の通信網の構築事業で、今後5年にわたり実施する。提示額が他社を下回ったことが契約の獲得につながった。テレノールからは過去にもインドとモンテネグロにおける通信網整備で受注を獲得しており、その実績が認められたこともあるようだ。ある大手証券会社のアナリストは、「LTE通信網事業は現時点では中興通迅の利益に貢献していないが、今回の契約で実績を上げれば、将来の収益確保への大きな第一歩となる」と指摘している。

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中興通迅と華為技術の中国通信設備大手は、アジア、アフリカ、東欧の新興市場を中心に取引を拡大させている。価格の安さを武器として、エリクソンやノキアシーメンスといった業界大手を追撃中だ。中興通迅は昨年12月にスペイン・テレフォニカとオランダKPNから受注を獲得するなど、欧州市場でも勢力を伸ばしつつある。同社の売上に占める先進国市場の比率は今年1-6月期に20%となり、昨年通期の16%から4ポイント上昇した。

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