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2010/10/27

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア経済、輸出が堅調で回復の兆し

この記事の要約

ブルガリア経済に回復の兆しがみえてきた。2010年第2四半期の国内総生産(GDP)は前期比で0.5%拡大。前年同期比では1.4%落ち込んでいるが、堅調な輸出が今後も景気回復のけん引力となり、通年で0~0.5%のプラス成長 […]

ブルガリア経済に回復の兆しがみえてきた。2010年第2四半期の国内総生産(GDP)は前期比で0.5%拡大。前年同期比では1.4%落ち込んでいるが、堅調な輸出が今後も景気回復のけん引力となり、通年で0~0.5%のプラス成長を確保できると市場は見ている。

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欧州統計局(ユーロスタット)の速報によると、今年上半期の輸出は前年同期比26%増と大きく伸びた。ドイツなどの主要輸出先の景気回復が順調なうえ、賃金低下などで価格競争力がついたことによる。半面、内需が引き続き冷え込んでいることから、輸入は6%の伸びにとどまった。ブルガリア統計局によると、8月は10年ぶりに貿易収支が黒字になった。ただ、ソフィアの市場経済研究所は「輸出高が大幅に増えたのは、非鉄金属や原料の市場価格上昇による影響が大きい」として、数量ベースでの実質的な外需はそれほど拡大していないことを指摘する。

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国際通貨基金(IMF)は、ブルガリアの経済成長率を2011年がプラス2%、12、13年がプラス4%、14、15年がプラス5%と予測している。

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