2010/11/10

総合・マクロ

EU、ボスニア・アルバニアにビザ免除

この記事の要約

EUは8日の内務相理事会で、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニアの市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを正式決定した。これにより両国の市民は12月中旬から、生体認証(バイオメトリック)パスポートの保 […]

EUは8日の内務相理事会で、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニアの市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを正式決定した。これにより両国の市民は12月中旬から、生体認証(バイオメトリック)パスポートの保有を条件に、90日以下の滞在であれば「シェンゲン協定」参加国(英国とアイルランド、ルーマニア、ブルガリアを除くEU諸国およびノルウェー、アイスランド、スイス)をビザなしで旅行することができるようになる。

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EUは昨年12月、EU加盟を目指すバルカン諸国のうちモンテネグロ、マケドニア、セルビアを対象に、ビザ取得を免除。ボスニアとアルバニアに関しては、生体認証パスポートを導入してないことなどを理由に免除を見送った。

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しかし、欧州委はその後に両国が生体認証パスポートの導入や国境管理体制の強化など、ビザ免除基準の達成に向けた取り組みが進んだと評価。5月にビザ免除を提案し、欧州議会は10月に承認していた。

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内務相理事会では加盟27カ国の全会一致でビザ免除が最終承認された。ただ、モンテネグロ、マケドニア、セルビアにビザを免除してから、域内に旅行者として入りながら滞在先で亡命を名目に不法移住しようとする人が急増した教訓を踏まえ、ボスニア、アルバニアについては不法移民の大量流入などビザ免除の悪用が目立った場合は、EUがビザ免除を停止できることにした。

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