ルーマニア国家統計局が10日発表した10月の消費者物価指数上昇率(インフレ率)は前年同月比7.9%で、前月の7.8%を上回り、2008年8月以来、最大の上げ幅となった。今年7月に実施された付加価値税(VAT)の引き上げが影響しているようだ。
\食品価格は前年同月比5.5%上昇し、前月の4.8%からインフレがさらに加速した。サービス価格は6.1%増(前月:6.4%)、非食品価格は10.6%(同10.7%)だった。
\中央銀行は4日、予想インフレ率を今年8.2%、来年4.8%へと引き上げた。8月の時点ではそれぞれ、7.8%、3.1%としていた。イサレスク総裁によると、VATの増税による物価上昇幅は2.4%に上る見通し。ただ、暖房料金など、これから消費が増えるものもあり、場合によっては2.4%を超える可能性も指摘している。
\ルーマニア政府は新規債務目標を達成する目的で、今年7月にVATの税率を24%へと5ポイント引き上げた。国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)が昨年設定した総額200億ユーロの融資枠から資金を借り入れるにあたり、財政緊縮が求められているためだ。
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