2010/11/24

CIS諸国

トルクメニスタン、欧州へのガス供給に意欲

この記事の要約

トルクメニスタンはこのほど、欧州連合(EU)が支援するナブッコ・パイプライン計画に関連し、欧州に年間400億立方メートルのガスを供給する用意があることを明らかにした。ホジャムハメドフ副首相が首都アシャカバードで開かれた国 […]

トルクメニスタンはこのほど、欧州連合(EU)が支援するナブッコ・パイプライン計画に関連し、欧州に年間400億立方メートルのガスを供給する用意があることを明らかにした。ホジャムハメドフ副首相が首都アシャカバードで開かれた国際エネルギー政策会議で述べたもので、実現すれば、ナブッコ・パイプラインを通じて輸送されるガスの量は年間700億立方メートルに拡大する。

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ホジャムハメドフ副首相は、トルクメニスタンの参加で、同国も欧州もロシアへの依存を弱めることができると指摘した。トルクメニスタンは最近まで、輸出ルートがロシア経由に限られていた。このため、ガスを高く売れず、また、ロシアの都合で一方的に取引がストップするなど、不利益をこうむってきた。

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一方、欧州はガス需要の4分の1をロシアからの輸入でまかなっている。1国単位では、オーストリアのように100%をロシアに依存している国もあり、調達先の多様化が課題だ。

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ただ、トルクメニスタン産ガスの輸送実現にあたっては、カスピ海底輸送管の敷設が前提となる。トルクメニスタンはカスピ海東岸に位置し、既存施設ではナブッコ・パイプラインの出発点であるトルコ東部へ輸送できないためだ。

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この点に関してホジャムハメドフ副首相は、敷設に必要なカスピ海沿岸国からの承認を取り付けたとしたが、具体的な国名は明かしていない。

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