2010/12/22

CIS諸国

トルクメンなど4カ国、送ガス管建設で合意

この記事の要約

トルクメニスタンとアフガニスタン、パキスタン、インドの4カ国は11日、天然ガスパイプラインの建設計画を推進することで合意した。同パイプラインはトルクメニスタン産の天然ガスをアフガニスタン、パキスタン経由で印パ国境まで輸送 […]

トルクメニスタンとアフガニスタン、パキスタン、インドの4カ国は11日、天然ガスパイプラインの建設計画を推進することで合意した。同パイプラインはトルクメニスタン産の天然ガスをアフガニスタン、パキスタン経由で印パ国境まで輸送するもので、通過する4カ国の頭文字をとってTAPIと呼ばれる。全長は1,730キロメートル。年間輸送能力は330億立方メートルで、インドとパキスタンがそれぞれ140億立方メートル、アフガニスタンが残り50億立方メートルを輸入する予定だ。2015年の稼動を目指している。

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トルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタンの3カ国は02年にTAPI建設で合意したものの、アフガン情勢の悪化によりプロジェクトの進行が遅れている。カンダハールなどタリバン勢力の強い地域を通過するため安全確保が最大の課題となっている。それでもトルクメニスタンとアフガニスタンは今年8月末にTAPI建設に関する枠組み協定に調印し、建設推進への意欲を見せている。

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今回の合意書に調印したトルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領は「経済的利益だけでなく同地域の安定化もTAPI建設の目的」と説明。アフガニスタンのカルザイ大統領も「パイプラインの建設と安全確保を保証するという義務を果たす」と強調した。

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合意内容は明らかにされていないが、33億米ドルを見込まれる総工費の調達方法や天然ガスの供給先となるエネルギー会社の選出などが盛り込まれたもようだ。

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