欧州復興開発銀行(EBRD)による2010年の支援地域向け投資規模は件数が386件、投資総額が90億ユーロとなり過去最高を記録した。09年は311件、79億ユーロだった。また、支援国の景気回復を受け、同行の業績も改善。最終損益は、出資企業の時価や投資利益の増大、貸倒引当金の減少で09年の7億4,600万ユーロの赤字から10億ユーロの黒字に回復したもようだ。
\地域別では、カフカースや中央アジア地域の国々(アルメニア、アゼルバイジャン、グルジア、キルギス、モルドバ、タジキスタン、ウズベキスタン、モンゴル、ベラルーシ、トルクメニスタン)向けの投資額が9億2,000万ユーロとなり、前年から約80%も増加。投資件数も83件から114件に増加した。西バルカン諸国向けは43%増の10億ユーロ。52件から71件に増えた。09年から投資対象となったトルコ向けは5億ユーロで、3倍以上拡大した。一方、中東欧諸国およびロシア向けはそれぞれ1億ユーロ減少し、15億ユーロ、23億ユーロとなった。
\分野別では、中小企業支援を含めた金融機関向け投資が全体の37%、中東欧の企業向け投資が25%を占めた。また、エネルギー効率改善や再生化のエネルギー向けの投資は前年比64%増の22億ユーロに拡大し、全体の約4分の1を占めた。
\EBRDは今年も、80~90億ユーロの投資を予定している。
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