2011/2/2

ロシア

ロスアトム、ベラルーシで原発建設

この記事の要約

ロシア原子力公社(ロスアトム)のキリエンコ社長は1月25日、ベラルーシ初の原子力発電所の建設を9月に開始すると発表した。建設契約は2月末か3月初めに開催予定のロシア・ベラルーシ国家連合の会議で調印されるという。\ ベラル […]

ロシア原子力公社(ロスアトム)のキリエンコ社長は1月25日、ベラルーシ初の原子力発電所の建設を9月に開始すると発表した。建設契約は2月末か3月初めに開催予定のロシア・ベラルーシ国家連合の会議で調印されるという。

\

ベラルーシのルカシェンコ大統領は2009年に原発建設計画を発表。ロスアトム傘下のアトムストロイエクスポルトに建設を委託した。建設費用は60億~70億ドルと見積もられており、ロシアが融資する。融資契約は6月に締結される見通しだ。

\

原発はベラルーシ西部のフロドナ州に建設される。最初の原子炉は16年か17年に稼働し、2年後に2基目の原子炉が続く予定。発電能力は2.4ギガワットで、国内電力消費の少なくとも27%をカバーできるという。

\

ロシアとベラルーシは、1999年にベラルーシ主導で連合国家創設条約を結んだが、その後にプーチン大統領(当時)のベラルーシ併合発言やエネルギー価格の問題で関係が悪化。ルカシェンコ大統領は欧州連合(EU)への接近を図っていた。ただ、EUは同大統領が4選を果たした昨年12月の大統領選で不正や野党陣営への弾圧が行われたことを厳しく批判しており、この反動でロシア・ベラルーシ関係は再び回復しつつある。

\

キリエンコ社長は今回の原発建設事業を「(ロシア・ベラルーシ国家連合の)国内事業」として行うと説明。両国の科学者が協力して第4世代原子炉を開発するとした。

\