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2011/2/9

ロシア

英BP、ロスネフチとの提携でロシア合弁株主と調停へ

この記事の要約

英石油メジャーのBPは、1月中旬に発表したロシア石油最大手ロスネフチとの株式交換取引を延期する。ロシア合弁会社TNK BPで提携する現地株主Alfa-Access-Renova(AAR)による同取引の差し止め請求に対し、 […]

英石油メジャーのBPは、1月中旬に発表したロシア石油最大手ロスネフチとの株式交換取引を延期する。ロシア合弁会社TNK BPで提携する現地株主Alfa-Access-Renova(AAR)による同取引の差し止め請求に対し、ロンドン高等法院が1日、調停を命じたためだ。

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AARはフリードマン、ハーン、ヴェクセルベルグ、ブラヴァトニクの4人のロシア富豪を代表しており、TNK-BPの資本50%を握る。ロシアにおけるBPの事業を独占的に代表する権利をTNK-BPに認めた合弁契約に、BPとロスネフチとの提携が違反するとの主張だ。調停手続きは今月25日まで続けられ、その間、BPは株式交換のほか、北極海探査に向けたロスネフチとの交渉も禁止された。

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TNK-BP株主間の争いは今回が初めてではない。2008年にはTNK-BPのダドリー社長(当時)がロシア株主の利益を十分に顧慮していないとして退任要求を受けた。ダドリー社長はこれを退けたが、最終的には国外退去処分となった経緯がある。

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