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2011/2/9

ロシア

ロシアの富豪、ムルマンスク商港買収で合意

この記事の要約

ロシアの新興実業家ゲンナジー・ティムチェンコ氏はこのほど、同国バレンツ海沿いのムルマンスク商港を2億5,000万ドルで買収することで、同港を運営する民間投資家グループと合意した。7日付け『モスクワ・タイムズ』紙によると、 […]

ロシアの新興実業家ゲンナジー・ティムチェンコ氏はこのほど、同国バレンツ海沿いのムルマンスク商港を2億5,000万ドルで買収することで、同港を運営する民間投資家グループと合意した。7日付け『モスクワ・タイムズ』紙によると、同氏と港湾運営者の双方の関係筋が今回の取引を認めたという。

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ロシアの重要な不凍港の1つであるムルマンスク港は石炭の積換え・輸出の一大ターミナルで、取扱量は月約100万トンに上る。ロシア石炭最大手のシベリアン・コール・エナジー(SUEK)や資源大手の伊Coeclerici、鉄鋼・石炭大手の露メチェルが主に欧州向けに石炭を輸出している。

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ティムチェンコ氏はこのところ、エネルギー市場への投資を強化しており、同氏が運営する投資基金ボルガリソースは昨年、ロシア2位のガス会社ノバテクの筆頭株主となった。また、同氏が所有するスイスに拠点を置く世界3位の石油トレーダーGunvorはエストニア国境に近いロシアのウスチルガ港から石油の輸出を始めた。

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ティムチェンコ氏は保有資産19億米ドルで、フォーブスのロシアの富豪番付で36位につける。プーチン首相の柔道仲間として親交が深く、有力なロビイストとしても知られている。

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