トルコに対する国際大手メーカーの注目度が上がっている。自動車産業が急成長を示しているのに加え、販売台数も急増し、今年は初めて100万台を突破するとみられているからだ。日産自動車が進出に向けた予備調査を開始したほか、韓国の現代自動車は現地生産の強化を目的に投資計画を練っているもようだ。仏プジョーもトルコへ投資する可能性があることを言明している。
\1997年から乗用車と小型商用車を現地生産している現代自は、既存工場の拡張と新モデルの生産を含む新たな投資プロジェクトの実施を示唆している。現地提携企業であるキバル・ホールディング・アッサンのキバル社長によれば、2カ月以内に計画策定作業が完了する見通しだ。
\エルギュン商工相によると、米フォード・モーターは既存のゴルチュク工場へ6億5,000万米ドルを追加投資するほか、エンジン工場の設置に3億5,000万ドルを投じる予定だ。フォードはトルコの複合企業であるコチ・ホールディングとの合弁会社、フォード・オトサンで商用車生産を手がけている。トルコ政府は、国内の乗用車需要の拡大に現地生産が追いついていないとして、フォードに乗用車生産の一部をトルコへ移管するよう要請している。
\キバル・ホールディングのキバル社長は、トルコにはローカルブランドを設計・製造する能力があると指摘し、世界の自動車産業界で同国が重要な役割を果たすようになるとの見方を示している。
\ \■自動車販売台数が過去最高に
\ \トルコ自動車市場は昨年36.6%拡大し、過去最高の76万913台を売り上げた。乗用車の販売台数は37.9%増の50万9,784台、小型商用車は34.1%増の25万1,129台だった。調査会社のJDパワーによると、トルコ市場の規模は乗用車で欧州7位、小型商用車では2位となっている。
\2010年の国内生産台数は25.9%増の109万4,557台、輸出台数は20.0%増の75万4,469台、輸入台数は48.3%増の46万5,408台だった。
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