ロシア政府が、国民IDカードの導入を検討している。アルカージ・ドボルコビッチ大統領首席経済顧問が2月28日、記者会見で明らかにした。行政サービスを統一して管理することにより、行政の効率化と国民の利便性向上を図るのが狙いで、来年1月からの導入を目指す。
\国民IDカードは、所有者の顔写真と指紋照合データなどの個人情報が記録され、現在の身分証明証の代わりとなる。また、電子チップを搭載し、光熱費や公共交通機関、処方せんなどの支払いにも利用できる。ドボルコビッチ氏によると、国民IDカードの導入コストは今後5年間で1,500億~2,000億ルーブルに上る見通しだ。
\メドベージェフ大統領は28日に開かれた近代化委員会の会合で、国民IDカードの導入は、住民登録の変更など煩雑な行政手続きの簡素化につながると指摘。IDカードは運転免許証や健康保険証、学生証などの機能を持たせ、国外でも使用できるようにすることを提案した。(1RUB=2.94JPY)
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