2011/3/30

ポーランド

国営ガスPGNiG、2010年大幅増収増益

この記事の要約

ポーランドの国営ガス石油会社PGNiGが21日発表した2010年決算は、売上高が前年比10%増の213億ズロチ、純利益が前年のほぼ2倍の24億6,000万ズロチだった。ガス事業が好調だったことに加えて、子会社の資産損失償 […]

ポーランドの国営ガス石油会社PGNiGが21日発表した2010年決算は、売上高が前年比10%増の213億ズロチ、純利益が前年のほぼ2倍の24億6,000万ズロチだった。ガス事業が好調だったことに加えて、子会社の資産損失償却引当金(6億5,600万ズロチ)を取り消したことも大幅増益に寄与した。

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ガス販売量は144億立法メートルで、厳冬と景気回復加速により個人顧客、企業顧客ともに需要が拡大し、前年を8.3%上回る過去最高を記録した。販売量の3分の2はロシアからの輸入に依存しているが、露ガスプロムとのガス供給契約による仕入れ価格値引きで1億5,800万ズロチのコスト削減となった。ただ、第4半期は原油価格の高騰により、これをベースに設定される仕入れ価格が前年同期比で50%以上も値上がったため、需要拡大で17%の増収だったにもかかわらず15%の減益となり、利益マージンが著しく低下した。

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今年も中東情勢不安を背景に原油価格の上昇が進むと見られ、PGNiGはガス事業の収益圧迫が一段と強まることを懸念している。このため当局に5%程度のガス料金値上げを申請したが、4月1日付の値上げは認可されず、6月1日付の値上げを再申請するもようだ。(1PLN=29.02JPY)

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