2011/7/6

ロシア

NLMK、東南アジア・中東で買収を検討

この記事の要約

ロシア鉄鋼大手ノボリペツク製鉄所(NLMK)が東南アジアと中東で買収を検討している。生産リスクの軽減と需要への対応、企業価値の向上を目指し、今後は需要が急速に伸びているインドや東南アジア、中東で高付加価値製品の生産を目指 […]

ロシア鉄鋼大手ノボリペツク製鉄所(NLMK)が東南アジアと中東で買収を検討している。生産リスクの軽減と需要への対応、企業価値の向上を目指し、今後は需要が急速に伸びているインドや東南アジア、中東で高付加価値製品の生産を目指すという。ブルームバーグが同社のOleg Bagrin取締役の話として、このほど報じた。

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NLMKは1日に、スイスのデュフェルコ社から欧州と米国に計7生産拠点を持つ合弁会社Steel Invest and Financeを6億米ドルで買収したばかり。米国・欧州での事業拡大では国内競合のセベルスタリやエブラズに後れを取ったことから、新興市場への参入では二の舞を踏むのを避けたい考えだ。外国貿易銀行(VTB)によると、ロシアの鉄鋼消費が生産量を下回る一方、インドでは鉄鋼需要が2桁台の成長を続けている。

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NLMKは買収とは別に、圧延鋼の生産と高付加価値製品の増産のため、2015年までに8,000万ユーロ(1億1,160万ドル)を投資する計画。ベルギーのクラベック製鉄所の新ラインで高硬度薄鋼板の生産を開始して、同製品の欧州市場でのシェアを20%に伸ばすことを目指す。また、ロシア国内でも半製品を生産するリペツク製鉄所で年340万トンの粗鋼を加工できる高炉を装備し、鋼スラブの生産量を来年までに700万トンに倍増する計画だ。

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