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2011/8/3

ハンガリー

製薬大手のリヒター、利益半減

この記事の要約

ハンガリーの大手製薬会社ゲデオン・リヒターが2日発表した2011年6月中間期連結決算(国際会計基準)は、純利益が197億フォリントと、前年同期から48.3%の大幅減益となった。販売・マーケティング費用が膨らんだのに加え、 […]

ハンガリーの大手製薬会社ゲデオン・リヒターが2日発表した2011年6月中間期連結決算(国際会計基準)は、純利益が197億フォリントと、前年同期から48.3%の大幅減益となった。販売・マーケティング費用が膨らんだのに加え、金融収支が赤字転落して足を引っ張った。

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通常1株当たり利益(EPS)は1,057フォリント、希薄化後EPSは1,056フォリントで、ともに前年同期を48.3%下回った。

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売上高は6.3%増の1,459億フォリントに拡大した。売上原価が1.9%減の554億フォリントに微減したため、粗利益は12.1%増の905億フォリントに改善した。売上総利益率は前年同期の58.8%から62%に上昇した。利益率の高い製薬事業の売り上げが伸びる一方で、利益率の低い卸・小売事業の売り上げが減ったことが背景にある。

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地域別売上高をみると、国内が10.8%増の192億フォリント、欧州連合(EU)が4.2%増の511億フォリント、独立国家共同体(CIS)が17.4%増の583億フォリントと好調だったのに対し、米国は36.9%減の90億フォリントに落ち込んだ。

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販売・マーケティング費用は36.1%増の388億フォリント、一般管理費は13.3%増の164億フォリントに膨らみ、営業利益を23.1%減の234億フォリントに押し下げた。

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研究開発費は3.9%減の164億フォリントに減少した。

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リヒターでは販売・マーケティング費の増加の理由として、CISにおける販促費拡大、西欧における婦人疾患薬の拡販戦略、昨年の独グリューネンタールの経口避妊薬事業買収から生じたマーケティング・特許権の減価償却(22億フォリント)を挙げている。(1HUF=0.41JPY)

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