2011/8/31

ロシア

ロシアと北朝鮮、パイプライン建設計画で合意

この記事の要約

東シベリアのウランウデ市で24日に行われた露朝首脳会談で、両国首脳はロシアから北朝鮮を経由して韓国に天然ガスを輸送するパイプラインの建設で合意した。ロシア政府サイトによると、メドベージェフ大統領と金正日労働党総書記は、パ […]

東シベリアのウランウデ市で24日に行われた露朝首脳会談で、両国首脳はロシアから北朝鮮を経由して韓国に天然ガスを輸送するパイプラインの建設で合意した。ロシア政府サイトによると、メドベージェフ大統領と金正日労働党総書記は、パイプライン建設に向けて共同の調査委員会を発足させることで合意したという。また、金総書記は、北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議について「無条件で再開したい」と発言。核燃料の生産、実験を中止し、6カ国協議を再開するための準備に取りかかる意向を示した。

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両首脳が建設に向け合意したパイプラインは全長1,100キロメートルで、北朝鮮を通過する区間はそのうち700キロメートルに及ぶ。完成すると、年100億立方メートルの天然ガスを韓国に供給できるという。北朝鮮にとっては、通過料金として年約1億ドルの外貨獲得が可能になるほか、政治的にも、韓国との関係が悪化した場合、「ガスを止める」という強硬措置のカードを使えるようになる。ロシアと韓国はすでに昨年、同パイプラインの建設で合意した。

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メドベージェフ大統領はこのほかにも、シベリア鉄道を北朝鮮経由で韓国まで敷設する計画や金総書記が今回の訪ロで立ち寄ったアムール州のブレヤ水力発電所の余剰電力を北朝鮮と韓国に供給する計画を金総書記提案した。北朝鮮との経済関係をこれまでより大幅に強化し、朝鮮半島問題の解決でイニシアチブを握りたい考えだ。今回、金総書記から6カ国協議の再開に関しポジティブな意見を引き出したことで一定の成果を上げたといえそうだ。

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